SEを長年やっていると、ふと、「なんでSEなんかやってんだっけ?」って思うことがある。
苦しかった記憶はなかなか消えないのに、楽しかった記憶は少しずつ薄れて消えていく。
私の場合はこんなことがSEになった原点。似たような人もいますかね?
- 小学生
ワープロにはまる。特にワープロに付属のタイプ練習ソフトにどはまりする。
競馬式でタイプできただけ馬が進むというもの。文を作る以外にこんなことができるなんて!と感動する。
- 中学生
Windows95が販売され始め、親が買ったFMVノートを触り始める。パソコンを触れる場所がそうそうなかったので大感動!
中学校の技術の授業でN88BASICを触って、自分の手で画面描画ができることに感激する。
家でもこんなことできないか?と考え試行錯誤するも、N88BASICが動かせない。。
→MS-DOSって?DOSモードとDOS窓の違いって?コピーしたファイルは3.5インチのFDに入ってるはずなのになぜ読み書きできないの?PC-98とPC/AT互換機?DOS/Vって?
インターネットが普及していない時代なので本を色々読んで学習する。
PCの規格、ファイルフォーマット、OSの違いを理解したり、、行きついた結果。N88BASICはFMVでは動かせず。BASIC言語でこれからソフトを作るなら、Visual Basicが適切という結果になった。
VB4でゲームを作ってみたり、スクリーンセーバーを作ってみたり。自分なりに満足し、「先生にも使ってもらいたい。」とも思うようになる。
FDにソフトを入れて渡すが先生のPCでは「VBランタイムがありません」というメッセージが出てソフトが使えない。
→ランタイムがいらないものって?PCに標準で入っているものって?VBランタイムがいらないソフトはどうやって作るの?
当時は、草の根ネット時代~56Kモデムでのインターネット時代。1MBを超えるようなファイルをダウンロードするなんてまず考えられない時代だった。
ファイルサイズの大きなランタイムはFDや雑誌のCD-ROMからインストールするのが主流だった。
「面倒だからまたでいいよ」「使えないなら仕方ないね(いいや)」と言われるのが嫌で何とか策を考えた。
行きついた結果。Visual C++で作ろう。というところに行きつく。
→MFCってなに?C?C++?文字列の格納方法は?リストボックスはどうやって追加削除するの?メモリの確保って?ポインタって?
すぐには覚えられないことばかりだったけれど、高校生になった頃には、なんとかVCでもちょっとしたソフトは作れるようになっていた。
- 高校生
「こんなソフトないかねー?」と担任に聞かれる。作って先生に渡すとウケがよかった。
みんなにも使ってもらいたいという欲から、ソフトを配布するためのWebサイトの制作を始める。
中学生頃から少しずつHTMLの作成をして、MIDIファイル作って、CG描いて、3DCG作って、公開して、JavaScriptを使った簡単な制御をして。。
という趣味のレベルでは色々していたものの、見てもらうサイト作りは初めて。
→画像を軽くするには?GIF?PNG?色使いは?インフレーム?標準的なタグは?ネスケ?IE4と5と6の違い?
インターネットが爆発的に普及し始める。INS64→INS128→ADSLというように高速化が進むとともにネットワーク絡みで覚えることが増えていった。
- 高校・大学~
公開するソフトをつかう人が増えて行き、本に掲載される回数は増え、要望が増え、色々なアドバイスも増え、
その要望やアドバイスを活かすと、さらに使いやすいソフトが出来上がり、つかう人が増えていく。
自分の少しの知識と技術を、求められるものと掛け合わせると、みんなの使えるものが出来上がる。
パソコンに使われるのでなく、パソコンを使う生活を提供する。みんなが使いたいように使えるようにする。
情報に振り回される人を、情報を活用させる人に変えていきたい。
情報の先生になる。そのためにも情報を扱う会社で社会を学びたい。
これが、私のSEの原点。